2007年8月18日土曜日

逮捕しても警察官が足りない・・・

 昨日、留置場の話を書いた。
 実は、事態はもっと深刻である。

 まあ、新潟県の話だけど、被疑者を逮捕した後が大変である。
 何が大変て、人がいない。

 K署刑事課長時代、暴力団関係者をまとめて8人逮捕しなければならなくなった。
 まずは、留置場の確保が大変(__)

 留置場が何とかなっても、取調官と護送要員を確保するのが至難の業。
 被疑者を逮捕した後は、48時間以内に検察庁に書類と身柄を送致しなければならない。

 したがって、被疑者を検察庁まで護送する必要がある。
 各署に分散留置した8人の被疑者をいっぺんに検察庁に護送するのにどのくらい人がいるかというと

 護送員2名、運転員1名、×8=24名

それに車が8台必要である。

 違う事件の被疑者であれば、同じ車に同乗させることも出来るが、同じ事件の共犯者同士は顔を合わせるわけにはいかない。

 そうなると、運転員は主管課から出せと言われる。
 本来、留置業務は総務課(留置管理課)の仕事なのに
     人がいない、逮捕するなら運転要員を自分の所から出せ
と、理不尽な要求が来る。

 現在、留置場は送致後も代用監獄として被疑者の勾留場所に使われている。
 日弁連などは、被疑者に不利として代用監獄廃止を訴えている。

 これに、対抗して、捜査と留置の分離が行われている。
 つまり、刑事は留置業務に一切携わらせない代わりに、留置場を勾留場所として使わせてもらっているような格好である。

 だって、送致後拘置所に身柄を移されちゃったら、取り調べが大変である。
 いちいち拘置所から警察署の取調室まで護送するか、刑事が拘置所に行って取り調べしなければならない。

 そんなしたら、被疑者のためどころか、取り調べがさっぱり進まなくなり、早く終わるものも終わらない・・・とBooは思っている。

 だから、留置場を勾留場所として使うのは適正であると思う。
 現在は、刑事は留置場の中にさえ入れてもらえないし、夜遅くまで取り調べしていると、留置管理からクレームが来て取り調べをやめろと言われる位、捜査と留置の分離に気を遣っている。

 それなのに、護送の運転要員を主管課(刑事課)から出せと言われ、しょうがないから出している。
 
 これだけは絶対におかしいと思う。
 言ってることとやってることが違っている。

 しかも、K署なんて、暴力団担当係は4人しかいない、刑事課全体でも課長以下14人でやっている。

 なんとか、本部に頼んで応援をもらいやりくりするが、本部員に護送させるわけに行かないから、運転要員は刑事課から出す。

 しかし、8人も出したら、他の事件に対応できないから、地域課に頼み込んで非番員を使ったり、本部の護送隊を頼んだり
てんやわんやになる。

 まぁ、署長命令だから、どうしようもないけど・・・

 これが実態である・・・・・


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